細かい動き一つ一つに指示を出されるルヴォーさん
ルヴォーさん曰く、一つ一つ動き・瞬間が全てを左右する、とのこと。
例えば、ある登場人物が歩くシーンがあるのですが、
その短い歩きが、その人物にとっては"journey"(旅,行路,遍歴)なんだそうです。
「左右する」という意味で、ルヴォーさんは"critical"という言葉を使われていました。
研究社 新英和中辞典によると
"critical"とは、
1 (生死を分けるような)危機の,きわどい,危ない; 〈病状が〉峠にある,危篤の.
2 決定的な,重大な; 重要な.
確かに、台本の中の何気ない会話が、全てを決定するぐらいの力を持っています。
そして、非常に緊迫しているのです。
ルヴォーさんは"tension"という言葉を良くお使いになります。
音だけで聞くと日本語の「テンション」と同じかと思ってしまいますが、
辞書を引くと、「緊張、伸張」という意味。
演出家アシスタントの薛さん曰く、カタカナの「テンション」とは異なり、
「緊迫関係、緊張関係」と言った意味なんだそう。
それを聞いてから稽古を見ると、一つ一つの台詞、視線、動きに役者さん同士の
"tension"をひしひしと感じることができます。
まだ稽古が始まったばかりで、この緊張感!
劇場で見たらどうなるのか、今から非常に楽しみです。
舞台『昔の日々』作:ハロルド・ピンター 演出:デヴィッド・ルヴォー 出演:堀部圭亮 若村麻由美 麻実れい
■東京 日生劇場 2014/6/6(金) ~ 6/15(日) ■大阪 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ 2014/6/19(木) ~ 6/22(日)