2014年5月24日土曜日

「間」(pause)の破壊力

稽古をしていて、
ルヴォーさんは、ずっと台本を持っていらっしゃるわけではないのですが、

「ん?いまそこに”間”(pause)がなかった?」

とすぐに台本の細部にお気づきになります。

台本をそれだけ読み込んでいらっしゃるのからなのか、
ルヴォーさんの体に染みついているからでしょうか、
瞬時にお気づきになるのです。

それもそのはず、
ピンター戯曲には、この「間」(pause)がものすごく重要なのです。

その「間」には、張りつめた空気感が漂い、
それは、相手を破壊するかのように作用するのです。

その「間」があるかないかで、そのシーンのスリリングさを左右します。

考えてみると、日常の会話の中でも、
「間」って、非常にいろんな意味合いを持っていませんか?

ピンターはこの短い戯曲の中で、
人間の生態をすごく面白く描いているのです。

「ハロルド・ピンターの戯曲」って聞くと、
非常に小難しく聞こえますが、そんなことはない、
「ピンターってなんて面白いんだろう!」と
稽古を通じて感じます。

言葉で説明できないのが悔しいぐらい、
この舞台を皆さんに「感じて」ほしいと思います。


~稽古後の一枚~

デヴィッド・ルヴォーさん、実は趣味はカメラ!
ルヴォーさんが見ている世界、いずれ皆さんにお見せできるかもしれません…お楽しみに!

舞台『昔の日々』作:ハロルド・ピンター 演出:デヴィッド・ルヴォー 出演:堀部圭亮 若村麻由美 麻実れい
■東京 日生劇場 2014/6/6(金) ~ 6/15(日) ■大阪 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ 2014/6/19(木) ~ 6/22(日)