2014年5月22日木曜日

「繰り返し」(repetition)

ルヴォーさんが本読みで仰っていたこと。

ピンター作品には「繰り返し」(repetition)が多いそうです。

英語ってあまり「繰り返し」を好まない言語、
っていう印象があったのですが、ピンターは逆。

それが「英語という言語を変えた」といわれる所以かもしれません。
Harold Pinter
同じ言葉を繰り返すことには
様々な効果があることが、次第に見え始めてきました。

たとえば昨日は稽古の中では、
"use her words against her"
(彼女の言葉を彼女に「対して」「逆らって」使う)
とルヴォーさん仰っていました。

同じ言葉を使うことで、攻撃にもなるのですね。



昨日の稽古終わり。

ルヴォーさん「hope(望み)を持ちましょう」

皆さん   「はい...」

ルヴォーさん「のぞみ!こだま!」

皆さん   「(苦笑)」

そこから深い話に。

ルヴォーさん「【のぞみ】が【ひかり】より速いって聞いたとき、この国の文化は素晴らしいな("brilliant!")って思いました」

ルヴォーさんならではの視点!

ルヴォーさん曰く「稽古はこれからが本番」という時期に入って行きます。
稽古を見ているだけで楽しいです。

舞台『昔の日々』作:ハロルド・ピンター 演出:デヴィッド・ルヴォー 出演:堀部圭亮 若村麻由美 麻実れい
■東京 日生劇場 2014/6/6(金) ~ 6/15(日) ■大阪 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ 2014/6/19(木) ~ 6/22(日)

2014年5月21日水曜日

麻実れいさんは、オクトパス。

~某日~

ルヴォーさん「麻実れいさんは、オクトパスだね。」

制作スタッフ「オクトパス...?」
*octopus(オクトパス)...タコ(蛸)

ルヴォーさん「タコ。」

制作スタッフ「???」

ルヴォーさん「ターコさん。ターコ、タコ、オクトパス。」
*ターコさん...麻実れいさんの愛称

高度すぎる!!!!!!!!

日本語ネイティブの
想像を遥かに超えた高度すぎるジョーク!!!!!!!!

~今日の稽古後終了後~

制作スタッフ「これなんだか分かりますか?」
ルヴォーさん「?」


制作スタッフ「オクトパスさんの昔の日々です。」



ルヴォーさん「??」


制作スタッフ「これレット・バトラーなんです。」

ルヴォーさん「あーー!宝塚の!アメージング!」

制作スタッフ「一つ差し上げます。」

梅田芸術劇場の宝塚歌劇公演名物キューピーを
演劇界の巨匠に差し上げることができ、
光栄でございます。


舞台『昔の日々』作:ハロルド・ピンター 演出:デヴィッド・ルヴォー 出演:堀部圭亮 若村麻由美 麻実れい
■東京 日生劇場 2014/6/6(金) ~ 6/15(日) ■大阪 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ 2014/6/19(木) ~ 6/22(日)

2014年5月20日火曜日

色々な彼女(She)

英語の三人称の"She"(彼女)。

原文では同じ"She"なのですが、訳し方によって、日本語では大きく印象が変わる言葉です。

ハロルド・ピンターの意図を読み解かれた上で、
日本語の翻訳では色々な訳語がついています。

演出家アシスタントの薛さんが"She"のそれぞれ訳語を
ルヴォーさんにご説明。

その解説を聞いた後に、ルヴォーさんが一言。

(日本語で)「日本語むずかしいですね〜」

(たまに凄く流暢な日本語を話されるので、実は日本語が全部聞き取れているのではないかと疑ってしまう程...!)

日本ではあまり一般的ではないピンターですが、

英語の"Pinteresque"(ˌpɪntərˈɛsk、ピンタレスク)として形容詞化され、
単語が辞書に載るぐらい「英語」という言語を変えた革命的な存在なんだそうです。


Harold Pinter (Writers Lives)
英語圏では「ハロルド・ピンター」について書かれた著書が多数存在します。

"
Pinteresque"(ピンタレスク)を日本語訳すると、
「ピンターっぽい」、「ピンター風」。

ルヴォーさん曰く
ピンター劇をピンター風にやったらダメ!」とのことなんです。
確かに、「ピンターっぽい劇」とか「ピンター風の劇」だったら、
本物のピンター劇をお見せしていることにはなりません。

毎日、非常に知的探究心がそそられる現場です。

今日の稽古場は、ルヴォーさん曰く、
「一日分のピンターはやりきりました!」
ということで、
少し早めに終了となりました。

本番に至るまでの「稽古」とは凄い「道のり」なのだなぁ、と実感しました!

舞台『昔の日々』作:ハロルド・ピンター 演出:デヴィッド・ルヴォー 出演:堀部圭亮 若村麻由美 麻実れい
■東京 日生劇場 2014/6/6(金) ~ 6/15(日) ■大阪 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ 2014/6/19(木) ~ 6/22(日)

2014年5月19日月曜日

「直感」(intuition)こそ全て

ルヴォーさんが役者さんをお褒めになるときに、お使いになる言葉。

直感」(intuition)

ルヴォーさんは素晴らしい役者さんを表現するとき、
日本語で「直感がいい」と仰るんです。
(その後に"has a good intuition"と英語で言い直されます)

あの人は直感がいいね

最高の褒め言葉のようです。

若村麻由美さん、麻実れいさんは
過去の演出作品で、その「直感」力を実証済み。
そして、今回ルヴォー作品初参加の堀部圭亮さんも
ものすごい「直感」をお持ちのようで、
ルヴォーさんは今回このお三方が揃って、とても嬉しいとのこと。

今日から稽古場は、実際の舞台に近いものに。
稽古場に張り出し舞台が登場!
少し傾斜がある八百屋舞台になっております。

これから稽古もどんどん深みが出て行くことでしょう!
益々実際の舞台が楽しみです。

『昔の日々』PR映像


舞台『昔の日々』作:ハロルド・ピンター 演出:デヴィッド・ルヴォー 出演:堀部圭亮 若村麻由美 麻実れい
■東京 日生劇場 2014/6/6(金) ~ 6/15(日) ■大阪 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ 2014/6/19(木) ~ 6/22(日)

2014年5月18日日曜日

「練習」(practice)ではなく 「稽古」(rehearsal)

稽古一週間目が終わりました。今日は稽古休みですが、稽古場仕込み。

演出部の皆さんが、来週以降の稽古のため、稽古場をセッティングしてくださっています。

昨日の稽古の最後に、ルヴォーさんがされたお話を紹介します。

才能ある役者さんがしてしまうには「もったいないこと」、

それは、
"take refuge in a particular pattern"(特定のパターンに逃げ込む)こと。
*take refuge in...  〜に逃げ込む、避難する

つまり、役者は"mechanical pattern"(機械的なパターン)に陥ってはいけない、と。

自動的に動きが出てくるよう「練習」するのではなく、
その人を「生きる」ために「稽古」するのだそうです。

芝居がパターン化してしまってはいけない。

だから、演劇って、
「練習」(practice)するのではなく、
「稽古」(rehearsal)するのですね。

こういった話、ルヴォーさんによる
6月7日(土)17時公演終演後のアフタートークショーや、
6月8日(日)13時公演終演後のワークショップ詳細はこちら
直接聞けるかも知れませんよ!

舞台って生もの。
役者さんたちが、毎公演その人物を生きている。

そして、観客にとっては、そのときに肌で感じた感覚は、
二度と味わうことはできない。

でも、その感覚は、鮮烈に蘇る「記憶」として、ずっと私たちの中に生き続けます。

これこそ、『昔の日々』のテーマの一つかもしれません。

舞台『昔の日々』作:ハロルド・ピンター 演出:デヴィッド・ルヴォー 出演:堀部圭亮 若村麻由美 麻実れい
■東京 日生劇場 2014/6/6(金) ~ 6/15(日) ■大阪 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ 2014/6/19(木) ~ 6/22(日)

2014年5月17日土曜日

美しい三重奏(trio)

ルヴォーさんは以前、『昔の日々』について

「『昔の日々』は女性2人と男性1人、という3つの声のために書かれた壮麗な室内楽のような作品です。」
Old Times is like a magnificent piece of chamber music, scored for three distinct voices - two women, one man.

と仰っていました。

そして、ルヴォーさん曰く
この作品は「三重奏(trio)」のようにならなければいけないらしいです。

Old Times

確かに、稽古を見ていて、良い音楽を聴いているかのような感覚に襲われました。

芝居の中の台詞に「芸術」(The arts)という言葉が出てきたとき、
ふと思ったのですが、

ルヴォーさんの演出には、
芸術のどの分野にも共通する...
分野横断的なダイナミックさ、というべきでしょうか、

そんなものを感じます。

普段演劇を観る習慣がない人にも、是非体感して頂きたい舞台です。

舞台『昔の日々』作:ハロルド・ピンター 演出:デヴィッド・ルヴォー 出演:堀部圭亮 若村麻由美 麻実れい
■東京 日生劇場 2014/6/6(金) ~ 6/15(日) ■大阪 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ 2014/6/19(木) ~ 6/22(日)

2014年5月16日金曜日

劇中歌、それは宣戦布告なき戦争

"undeclared war"(宣戦布告なき戦争)。

劇中歌のシーンを表現するのに、ルヴォーさんが使用された言葉です。

三人の密室劇ですが、「戦争」と言ってもいいぐらい、
支配欲が渦巻く、残酷な世界。

でも、このシーンの面白いところは、
ルヴォーさん曰く"Undeclared war that becomes like a love story"な
(宣戦布告なき戦争がラブストーリーのように変化する!)
ところだとか。

劇中歌は複数曲あるのですが、竜真知子さんに訳詞をしていただきました!
(ルヴォー作品では、『ルドルフ ザ・ラスト・キス』の翻訳・訳詞を担当されていました)
どんな日本語の歌詞がついているかお楽しみに!
Sinatra: the Best of the Best
あの曲に素敵な日本語の歌詞が♪

生でしか味わえないのが舞台の醍醐味。

『昔の日々』、見逃したら後悔すること間違いないです。

舞台『昔の日々』作:ハロルド・ピンター 演出:デヴィッド・ルヴォー 出演:堀部圭亮 若村麻由美 麻実れい
■東京 日生劇場 2014/6/6(金) ~ 6/15(日) ■大阪 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ 2014/6/19(木) ~ 6/22(日)