2014年6月12日木曜日

『昔の日々』イベントレポート!

本日で東京公演のすべてのイベントが終了しました!
以下、ブログ筆者のレポートです。

6/7(土)17:00公演 演出家デヴィッド・ルヴォーによるアフタートークショー

この日は、デヴィッド・ルヴォーさんによるアフタートークが行われました。

ルヴォーさん曰く、戯曲は川のようなもので、普通は戯曲の筋道をつなげる「橋」があるのですが『昔の日々』という戯曲は、その戯曲の「橋」を取り除いてしまっているのだそうです。それは、写実的な絵画に対するピカソに代表されるキュビズム(立体主義)のようなものだとか。

『昔の日々』とは、それぞれ都合通りに記憶している過去が、現実に追いついてくる話。
過去を必死で押し戻そうとしても、いつか必ず過去は現実の私たちに追いついくる。

ルヴォーさんは稽古のとき「今あなたはここにいるのか?」と必ず聞くのだそう。たとえ身体がそこにあっても、意識がそこにないと、そこに「いる」ことにならないからだそうです。

20分程でしたが、演出家アシスタントの薛珠麗さんの通訳の素晴らしさも相まって、
非常に内容の濃いアフタートークでした!

6/8(日)13:00公演 演出家デヴィッド・ルヴォーによる公開ワークショップ
 

デヴィッド・ルヴォーさんのワークショップを終演後に特別に公開!
参加俳優は、ルヴォーさんに「事前に何をするか知らされてないのに、参加してくれた勇敢な4人」と紹介された太田緑ロランスさん、矢崎 広さん、瀬戸さおりさん、入野自由さん。
実は制作スタッフ陣にも何をやるかは全く聞かされておらず…(ボールを二つ用意したのみ。)

《キャッチボールをしながら相手の名前を呼び、毎回相手に与える作用を変える!》というエクササイズから始まりました。簡単そうでかなり難しそうなエクササイズ。

次に、《誰も言語を辺境の地からやってきた人と、その人の通訳という設定でスピーチ》といったエクササイズ。

また、《前提がない質問(オープンクエスチョン)ではなく、《前提のある質問》をして、相手はそれを受け入れ即座に返答するというエクササイズがありました。
例えば、「奥さんはお元気ですか?」という質問は、相手に妻がいるという《前提》があります。
「奥さんいらっしゃいますか?」は《前提がない質問》(オープンクエスチョン)になります。
役者さん4人からは様々な質問とその答えが飛び出しました。

その後、役者さん(A)の後ろの別の人(B)がその人(A)の手となって手を動かし、その手の動きに合わせてAさんは会話する、というエクササイズなど!(写真はその模様)

もちろん全て即興で行われました!観ていて、こうして「役者」が生まれるのだな、と実感しました。

「役者」は時に孤立してしまうが、相手がいてこそ「芝居」が成立し、そこに人物「生きている」こととなるのだそう。そして、「芝居」は、相手がいる方が簡単なことが多いのだとか。

ルヴォーさんは、人間は皆、「片翼の天使」("Angel with One Wing")であると仰っていました。
舞台では、観客の皆さんが片翼になるのです。役者と観客の皆さんがそろうことで一緒に飛べるのだそう。素敵ですね!

最後は、劇場全体が温かい空気に包まれました!
ルヴォーさん、終了後も参加してくださった4人の役者さんたちのことを、非常に褒めてらっしゃいました!

6/11(水)14:00公演・18:30公演 6/12(木)18:30公演 バックステージツアー

 

バックステージツアー付きチケットをご購入いただいたお客様限定で、舞台にお上がり頂き、役者の目線で舞台を体感できるスペシャルイベント。世界的演出家 デヴィッド・ルヴォーの世界を表現する舞台セットを、肌で感じて頂ける貴重なツアーとなりました。

まず、スタッフによる舞台セットに関する説明があった後、参加者の皆様の質問タイム。舞台監督や舞台スタッフに「これは何を表現しているのですか?」「後ろのセットはどうなっているのですか?」といった様々な質問をされる参加者。

その後、いよいよ舞台上の見学ツアーへ。実際に、先ほどまで役者が立っていた場所で、セットを間近にご覧いただきました。参加者には、「見えない細部にまで、こだわっている」といった驚きや「舞台上からだと意外と劇場が小さく見える」といった発見があったようです。

大阪公演では6月20日(金)13時公演終演後、6月21日(土)17時公演終演後にバックステージツアーを予定しております。(チケットのご購入はローソンチケットへ)